NotebookLMで読み込んだ資料の内容を、そのままGeminiでの会話や調査にも使いたいと考える人は多いです。 現在はGemini AppsとGemini Notebookが連携し、同じノートブックを両方の画面から開けるようになっています。 ただし、連携しても回答の根拠は画面によって変わります。 資料だけを根拠にしたい仕事はGemini Notebook、資料を出発点にWebや他のツールの情報まで広げたい仕事はGemini Appsが向いています。 2026年8月2日時点のGoogle公式情報を基に、連携で実際に起きること、回答の根拠が変わる仕組み、Gemini Deep Researchとの関係、共有時の制約、データの保存場所の違いを整理します。
NotebookLMの現在の名称はGemini Notebook
Googleは2026年7月16日、公式ブログでNotebookLMをGemini Notebookへ改称すると発表しました。 公式ブログは、この製品が変わらず独立したリサーチツールであり、資料を根拠に質問へ答える立場も変わらないとしています。 一方で、Geminiアプリを含むGoogleのエコシステム内でより広く使えるようにする統合を進めているとも説明しています。
検索結果や過去のヘルプページには、まだNotebookLMという名前が残っています。 この記事では現在の製品名であるGemini Notebookを使い、検索語として定着しているNotebookLMは必要な箇所だけ併記します。 ソースの追加方法や引用の読み方など、Gemini Notebook自体の基本操作は、NotebookLMの基本操作と業務利用の注意点で確認できます。
連携でGemini AppsからNotebookを開けるようになる
Google公式ヘルプによると、Gemini AppsのNotebooks機能では、自分が作成したノートブックがGeminiのナビゲーションに表示されます。 Gemini AppsからでもGemini Notebookからでも、同じノートブックを開いて、表示、編集、チャットができます。
一方のアプリでノートブックの名前やソース、カスタム指示を変更すると、その内容はもう一方のアプリにも同期されます。 Geminiでノートブックについてチャットすると、その会話内容はGemini Notebookのソースパネルにコンテキストとして表示され、ノートブックの知識として以後の回答にも使われます。 ただしこの会話スレッドはGemini Notebook側では読み取り専用で、Gemini Notebookから直接編集や名前変更、削除はできません。 ノートブックを共有している場合、この会話スレッドは共同編集者からも見える状態になります。 変更がすぐに反映されない場合は、画面を更新すると解消するとヘルプに書かれています。
| 連携で起きること | 公式ヘルプの説明 |
|---|---|
| ノートブックの表示 | 自分が作成したノートブックがGeminiのナビゲーションに表示される |
| 名前・ソース・カスタム指示の同期 | 一方のアプリで変更すると、もう一方にも反映される |
| Geminiでのチャットの文脈化 | Geminiでの会話がGemini Notebookのソースパネルにコンテキストとして表示され、読み取り専用のまま残る |
| 共有ノートブックの扱い | 共有ノートブックは自分が所有者でもGeminiのナビゲーションに表示されず、Gemini Notebookでのみ開ける |
| 反映が遅い場合 | 画面を更新すると解消するとヘルプに案内されている |
この表からわかるのは、連携が変えるのはノートブックへの入口であり、共有ノートブックへの入口までは広げていないという点です。 チームで共有しているノートブックを扱う仕事は、この連携の対象外だと考えて進める必要があります。
回答の根拠はGemini NotebookとGemini Appsで違う
この連携でいちばん重要なのは、回答が何を根拠にするかが画面ごとに違う点です。 公式ヘルプは、Gemini Notebookでの回答について「回答はノートブックのソースのみに基づきます」と説明しています。 一方でGeminiアプリでの回答については、「回答はノートブックのソースに基づきますが、ウェブ検索やその他のツールもソースに含まれる場合があります」と案内しています。
つまり、同じノートブックを開いていても、Gemini Appsでは資料にない情報が回答に混ざる場合があります。 資料に書かれている内容だけを確認したい仕事では、Gemini Notebookへ戻り、回答に付いた引用箇所を開いて元の文章を確認する必要があります。 資料を出発点にして最新のWeb情報や関連情報まで広げたい仕事では、Gemini Appsの方が向いています。
Gemini Appsの基本操作や料金、個人アカウントと会社アカウントの違いは、Geminiの使い方ガイドにまとめています。
Studioで作った音声や図はGemini Notebookでしか作れない
公式ヘルプは、Geminiアプリの制限についても明記しています。 「Gemini には、Gemini Notebook の Studio パネルからアイテムを生成する機能はありません。また、音声解説、動画解説、インフォグラフィック、スライド資料などのアーティファクトを作成する機能もありません」とされており、これらはGemini Notebookでのみ作れます。
資料から音声解説や図解、スライドなどの生成物を作る作業は、連携後もGemini Notebook側で行うことになります。 Gemini Appsは、その生成物を作る画面ではなく、ノートブックを開いて会話する画面として位置づけられています。
Gemini Deep ResearchはNotebookを情報源の一つとして選べる
Gemini Deep Researchは、既定の情報源であるGoogle検索に加えて、個人のGmailやGoogle Drive、アップロードしたファイル、そしてGemini Notebook(NotebookLM)のノートブックを情報源として追加できます。 Google Workspaceアカウントの場合、GmailやGoogle Driveなどのサービスは、Google WorkspaceアプリがGeminiアプリに接続されている時だけ選べます。
使い方は、パソコンでgemini.google.comにアクセスし、テキストボックスの「ファイルを追加」からDeep Researchを選び、必要なソースを選んでから調査内容をプロンプトへ入力する流れです。 情報源の選択画面ではGoogle検索の選択を外すこともできるため、手元のノートブックだけを根拠にしたい調査では、Google検索を外してノートブックだけを情報源に残せます。 Google公式ヘルプによると、リサーチ自体は通常5分から10分ほどで完了しますが、複雑な調査ではさらに時間がかかる場合があります。
作られたレポートは、Canvas経由で他の人と共有したり、Googleドキュメントへ出力したり、テキストとしてコピーできます。 レポートの主張を確認する時は、ノートブック由来の引用箇所とWeb側の出典を別々に開いて照らし合わせます。 Notebookへ入れた資料が古いままだと、その版のままDeep Researchの根拠として使われるため、資料を更新する担当者を決めておく必要があります。
用途によって使う画面を分ける
| やりたいこと | 使う画面 | 原文を確認する場所 |
|---|---|---|
| 手元資料だけの要約と比較 | Gemini Notebook | 回答に付いた引用 |
| 資料から音声解説、図解、スライドを作る | Gemini NotebookのStudioパネル | 元のソースと生成物 |
| ノートブックと最新のWeb情報を比べる | Gemini Apps | ノートブックの引用とWebの発行元 |
| ノートブックを基にメールや企画案を書く | Gemini Apps | 元資料の該当箇所 |
| 複数の情報源から調査レポートを作る | Gemini Deep Research | レポートの出典一覧 |
この表が示すのは、ノートブックの中身だけで完結する仕事はGemini Notebook、ノートブックを起点にWebや他のツールへ広げる仕事はGemini AppsかDeep Researchという役割分担です。 どちらを使う場合でも、資料の記述そのものを確かめる仕事では、最終的にGemini Notebookの引用箇所へ戻る必要があります。
共有ノートブックとチームでの利用は範囲が別
先に触れた通り、共有ノートブックは自分が所有者であっても、Geminiのナビゲーションには表示されません。 個人のノートブックで見られる連携の動きは、共有ノートブックには当てはまりません。
チームで共有しているノートブックを扱う場合は、Gemini Notebook側で共有相手の役割ごとに見える範囲を確認してから進める必要があります。 元のGoogle Drive資料へアクセスできる人と、ノートブックを開ける人が同じとは限らない点も、共有設定を見直す時に確認しておく事項です。
データの保存場所と削除は連携後も別々
公式ヘルプは、ノートブックに追加したファイルや、Gemini Notebookでのチャット内容について、「ユーザーがフィードバックを提供した場合を除き、基盤となる生成AIモデルのトレーニングに直接使用されることはありません」と説明しています。 一方で、Geminiアプリでノートブックについて交わしたチャットは、「アクティビティの保存」の設定に従って保存され、Geminiアプリのプライバシーハブの記載に沿って扱われます。
Gemini Notebookでノートブックを削除すると、ノートブックとそのソースは削除されますが、Geminiとの会話はメインのGeminiチャットリストに戻ります。 利用を止める、あるいは資料の内容を消したい時は、元のGoogle Drive資料の共有設定、ノートブック自体、Gemini Appsでの会話、Deep Researchのレポートを、それぞれ別の場所で確認して整理する必要があります。
機密情報を扱う前には、生成AIの学習利用、保持、共有、削除を整理する方法も確認してください。
連携の提供状況は地域によって異なる
公式ヘルプは、GeminiとGemini Notebookの統合機能について、「サポート対象の地域でGeminiとGemini Notebookを利用しているユーザーが使用できます」としており、一部の国では利用できない機能もあると案内しています。 自社のアカウントや利用地域で連携の表示が確認できない場合は、Gemini AppsのNotebooks機能を説明する公式ヘルプページで対象地域の記載を確かめてください。
連携後も原文確認はGemini Notebookへ戻る
GeminiとNotebookLMの連携は、Gemini Appsからノートブックを開けるようにする入口の拡張です。 ノートブック自体のソースと回答の根拠は、Gemini Notebook側の仕組みのまま保たれます。
Gemini Notebookの回答はノートブックのソースだけに基づく一方、Gemini Appsの回答にはWebや他のツールの情報が加わる場合があります。 資料だけに基づく回答と、音声解説やスライドなどのStudio生成物はGemini Notebook、Webや他サービスを加えた調査と文章作成はGemini AppsかDeep Researchへ分けて考えると、根拠の出どころを見失いません。 チームへ利用を広げる前には、共有ノートブックがGeminiのナビゲーションに出ない制約と、データを削除する場所が連携後も別々であることを確かめてください。