「安い人型ロボットが登場した」というニュースで名前を見た、Unitree G1。実際にはどんな製品で、いくらで、どこで買えるのか、あるいは借りられるのかを知りたい人は多いはずです。
この記事では、Unitree G1のスペック、標準版とEDU版の違い、価格と国内での購入・レンタル方法、会社やイベントで使う時の注意点までを、公式情報と国内代理店・レンタル事業者の情報をもとに整理します。AIロボット全体の中でUnitree G1がどう位置づけられるかは、AIロボット全体の定義と種類を整理した解説記事もあわせてご覧ください。
Unitree G1とは
Unitree G1は、中国Unitree Robotics社が開発する小型のヒューマノイド(人型)ロボットです。二足歩行と両腕での作業ができ、購入後に動作をプログラムし直せる「2次開発」に対応している点が特徴です。研究機関や教育機関、イベントでのデモ展示など、量産の現場作業ではなく検証・展示目的での利用が主な想定です。
見た目の印象だけで判断すると、量産ラインですぐ働ける汎用ロボットのように見えますが、後述の通り連続稼働時間や可搬重量には制約があります。導入を検討する際は、スペックを具体的に確認したうえで、自社の用途に合うかを判断してください。
Unitree G1のスペック
Unitree公式サイトが示す標準版の仕様は次の通りです(2026年7月21日確認、Unitree公式G1ページ)。
| 項目 | 標準版 |
|---|---|
| 高さ(起立時/折り畳み時) | 1,320mm/690mm |
| 重量 | 約35kg(バッテリー込み) |
| 自由度(関節数) | 23軸 |
| 連続稼働時間 | 約2時間 |
| 腕の可搬重量 | 約2kg |
| 膝関節の最大トルク | 90N・m |
| センサー | 深度カメラ、3D LiDAR、4マイクロホンアレイ |
| 通信 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2 |
連続稼働時間が約2時間という点は、量産ラインでの終日稼働のような使い方には向かないことを示しています。デモや検証など、稼働時間が限られる用途を想定したスペックとして読む必要があります。
標準版とEDU版で何が変わるか
Unitree G1には、標準版のほかに、研究・教育向けに拡張性を高めたEDU版があります。
| 項目 | 標準版 | EDU版 |
|---|---|---|
| 自由度(関節数) | 23軸 | 最大43軸まで拡張可能 |
| 膝関節の最大トルク | 90N・m | 120N・m |
| 腕の可搬重量 | 約2kg | 約3kg |
| 想定用途 | 基本的な検証・展示 | 二次開発を伴う研究・教育用途 |
標準版で足りるかEDU版が必要かは、関節の追加制御や高い可搬重量が必要な二次開発を行うかどうかで判断します。展示やデモ用途中心であれば、標準版で足りる場合が多いと考えられます。
価格と購入・レンタルの方法
Unitree公式サイトに掲載された標準版の基準価格は13,500米ドルで、EDU版は個別見積りとされています(2026年7月21日確認、Unitree公式G1ページ)。日本国内では、TechShareやGMOなどの代理店を通じて購入できますが、いずれも本体価格を公開しておらず、構成・為替・諸経費に応じた個別見積りとしています(2026年7月21日確認、GMOヒューマノイド.shop)。
2024年6月の発表当時は、日本円換算でおよそ250万円という価格が報道されました(Ledge.aiの記事、2024年6月2日公開)。ただし、この金額は発表当時の為替と報道時点の参考値です。現在の国内販売価格は代理店ごとの個別見積りになるため、購入を検討する場合は最新の見積りを代理店へ直接確認してください。
購入以外に、レンタルという選択肢もあります。国内のRobo Rentaは、Unitree G1の1泊2日レンタルを税別5万円(延長は1日税別4万円)で提供しています(2026年7月21日確認、Robo Renta)。GMO AIRは、操作要員付きの日額レンタルを10万円からとしており、イベントでのデモ運用に向いています(2026年7月21日確認、GMOヒューマノイド.shop)。展示会や社内イベントなど短期の利用であれば、購入よりレンタルの方が総費用を抑えやすい場合があります。
会社・イベントで使う時の注意点
法人が展示やデモでUnitree G1を使う場合、いくつか確認しておきたい点があります。国内販売モデルの保証期間は標準版で8ヶ月、上位モデルで18ヶ月とされ、国内向けにはPSEなど電気安全関連基準に対応した構成で納品されます(2026年7月21日確認、GMOヒューマノイド.shop)。海外から個人輸入する場合、この国内対応構成にならない可能性があるため、法人利用では国内代理店経由の構成を選ぶ方が安全面で確認しやすくなります。
連続稼働時間が約2時間である点も運用計画に影響します。終日のイベントで稼働させ続ける場合は、予備バッテリーの用意や、稼働と充電を交代する時間割りを事前に決めておく必要があります。また、二足歩行のロボットは転倒のリスクがあるため、来場者との距離を保つ運用ルールや、操作に慣れたスタッフの配置も欠かせません。
向いている使い方、向いていない使い方
Unitree G1は、研究・教育機関でのロボティクス学習、展示会やイベントでのデモ運用、二次開発を伴う検証用途に向いています。購入後にプログラムを書き換えて動作を作り込みたい場合や、短期間だけ「歩くロボット」を展示したい場合に選びやすい製品です。
一方で、量産ラインでの連続稼働や、可搬重量が大きい搬送作業には向いていません。約2時間という稼働時間と、約2〜3kgという可搬重量の制約が、こうした用途には小さすぎるためです。継続的な現場作業を自動化したい場合は、AIロボット全体の定義と種類を整理した解説記事で紹介している産業用AIロボットのような、用途に特化した機種を検討する方が適しています。
まとめ
Unitree G1は、二足歩行と両腕作業ができ、二次開発にも対応した小型のヒューマノイドロボットです。標準版とEDU版の違いは自由度・トルク・可搬重量にあり、価格は公式の基準価格こそ示されているものの、国内購入は代理店への個別見積りが基本です。短期の展示・検証であれば、国内レンタルという選択肢も費用を抑えやすくなります。
購入・レンタルのどちらを選ぶ場合も、保証期間、PSE対応、連続稼働時間、操作要員の確保を事前に確認してください。AIロボット全体の種類や、会社導入時に共通して確認すべき点は、AIロボット全体の定義と種類を整理した解説記事で整理しています。