Claude Codeを始める時にまず迷うのは、OSごとのコマンドそのものより、ネイティブ版とパッケージ管理版のどちらを選ぶかです。 Anthropicはターミナルでの利用にネイティブインストーラーを推奨しており、macOS、Linux、WSL、Windowsへ直接導入できます。
ネイティブ版はバックグラウンドで自動更新されます。 Homebrew、WinGet、apt/dnf/apkなどのパッケージ管理版は自分で更新コマンドを実行する必要があります。 この記事は、ターミナルでのインストールからバージョン確認、初回ログイン、最初の権限設定までの流れを扱います。 2026年8月2日時点のAnthropic公式ドキュメントを基に説明していますが、編集部による全OSでの実機検証は行っていません。
前提として必要なもの
Claude Codeの公式システム要件は次の通りです。
| 項目 | 要件 |
|---|---|
| OS | macOS 13.0以降、Windows 10(1809以降)またはWindows Server 2019以降、Ubuntu 20.04以降、Debian 10以降、Alpine Linux 3.19以降 |
| ハードウェア | メモリ4GB以上、x64またはARM64プロセッサ |
| ネットワーク | インターネット接続が必須 |
| シェル | Bash、Zsh、PowerShell、CMDのいずれか |
| 利用地域 | Anthropicのサポート対象国であること |
この記事はターミナルCLIでの導入を中心に説明します。 Claude CodeはVS Code拡張、JetBrainsプラグイン、デスクトップアプリ、ブラウザ版(claude.ai/code)でも利用できますが、いずれもCLAUDE.mdや設定、MCPサーバーの構成をCLIと共有する同じエンジン上で動きます。 まずCLIで一通り動かせるようにしておくと、他の利用面へ移った時も設定を持ち越せます。
まず導入経路を選ぶ
Claude Codeの導入経路は、対応環境と更新方法で選べます。
| 導入経路 | 対応環境 | 更新方法 |
|---|---|---|
| ネイティブ版(推奨) | macOS、Linux、WSL、Windows | バックグラウンドで自動更新 |
| Homebrew | macOS | brew upgrade claude-codeまたはbrew upgrade claude-code@latestを実行 |
| WinGet | Windows | winget upgrade Anthropic.ClaudeCodeを実行 |
| apt / dnf / apk | Debian、Ubuntu、Fedora、RHEL、Alpine Linux | 各ディストリビューションの通常の更新コマンドを実行 |
| npmグローバルパッケージ | Node.js 22以降を推奨する環境 | npm install -g @anthropic-ai/claude-code@latestを実行 |
ネイティブ版は自動更新に対応し、Homebrew、WinGet、apt/dnf/apk、npmグローバルパッケージはインストール後に手動で更新コマンドを実行する運用になります。
npmパッケージは、公式ドキュメントによるとバージョン2.1.198以降でNode.js 22以降を要件としていますが、それより古いNode.jsでも警告が表示されるだけでインストール自体は完了し、claude本体はNode.jsを介さないネイティブバイナリとして動作します。
更新時はnpm update -gではなく、npm install -g @anthropic-ai/claude-code@latestを使うよう公式ドキュメントは案内しています。
macOS・Linux・WSLへインストールする
公式が推奨するネイティブ版は、ターミナルで次のコマンドを実行します。
curl -fsSL https://claude.ai/install.sh | bash
Homebrewで管理したい場合は、次のコマンドです。
brew install --cask claude-code
Homebrewには2つのcaskがあります。
claude-codeは安定版チャネルで、最新版から約1週間遅れて配布され、重大な不具合を含むリリースは配布から外されます。
claude-code@latestは最新チャネルで、リリースされたバージョンをすぐに受け取れます。
どちらのcaskもHomebrewでは自動更新されないため、導入したcask名に合わせてbrew upgrade claude-codeまたはbrew upgrade claude-code@latestを実行してください。
Debian、Ubuntu、Fedora、RHEL、Alpine Linuxでは、apt、dnf、apkの署名済みリポジトリからも導入できます。 apt(Debian、Ubuntu)とdnf(Fedora、RHEL)、apk(Alpine)のいずれにも安定版チャネルと最新版チャネルがあり、公式ドキュメントは登録前に鍵のフィンガープリントを確認する手順を示しています。
WSLでは、Windows側ではなくWSL側のLinuxターミナルでネイティブ版のインストールコマンドを実行します。
Windows側のPowerShellとWSL側のシェルへ重ねて導入すると、どちらのclaudeコマンドを起動しているか分かりにくくなるため、プロジェクトを実際に置く環境だけへ導入してください。
Windowsへインストールする
Windows PowerShellでは、次の公式コマンドを実行します。
irm https://claude.ai/install.ps1 | iex
CMDでは、PowerShell用のirmコマンドは使えません。
CMD用の公式インストールコマンドは次の通りです。
curl -fsSL https://claude.ai/install.cmd -o install.cmd && install.cmd && del install.cmd
プロンプトがPS C:\ならPowerShell、PSの付かないC:\ならCMDです。
どちらのシェルにいるか分からない場合は、この表示で確認してください。
端末管理をWinGetへそろえたい場合は、次のコマンドで導入できます。
winget install Anthropic.ClaudeCode
WinGet版は自動更新されないため、winget upgrade Anthropic.ClaudeCodeを定期的に実行してください。
Git for Windowsを入れておくと、Claude CodeはGit BashによるBashツールを使えます。 入れていない場合は、Claude CodeがPowerShellをシェルツールとして使う形になります。 WSL環境ではGit for Windowsは不要です。
ネイティブWindowsとWSLのどちらを使うかは、対応環境で判断します。 公式ドキュメントによると、ネイティブWindowsではサンドボックス機能が使えず、WSL 2では対応し、WSL 1では対応していません。 Linuxのツールチェーンを使う場合や、Bashコマンドの実行をファイルシステム・ネットワーク単位で隔離したい場合は、WSL 2を選んでください。
バージョンと設定を確認する
インストール後は、次の2つのコマンドを実行します。
claude --version
claude doctor
claude --versionが実行できれば、バージョン番号のあとに(Claude Code)と表示されます。
これはインストールが完了し、実行ファイルへ到達できている状態です。
claude doctorは、セッションを開始せずに、インストール状態と設定ファイルのエラー、警告と対処方法を読み取り専用で表示します。
自動更新の結果も、直近のclaude doctor実行で確認できます。
command not foundのようなエラーが出た場合は、別の導入方法を追加する前に、PATHと導入先を確認してください。
古いnpm版と新しいネイティブ版など、複数のインストール経路を重ねると、更新されたバージョンと実際に起動するバージョンがずれることがあります。
初回起動でログインし、最初のやり取りを試す
プロジェクトのディレクトリへ移動してclaudeを実行すると、初回はブラウザでのログイン画面が開きます。
cd your-project
claude
ブラウザが自動で開かない場合は、cキーを押すとログインURLがクリップボードにコピーされます。
ログインが完了すると、ターミナルにLogin successfulと表示されます。
Claude Codeは、Claude Pro、Max、Team、Enterpriseのいずれかのプラン、またはAnthropic Consoleアカウントでログインできます。
無料のClaude.aiプランにはClaude Codeが含まれません。
ANTHROPIC_API_KEY環境変数を設定している場合は、ログイン画面の代わりにキーの承認画面が表示されます。
Amazon Bedrock、Google CloudのAgent Platform、Microsoft Foundryなど、サードパーティのクラウドプロバイダー経由で利用する経路もあります。
ログイン後は、まずコードベースについて質問してみます。
what does this project do?
Claude Codeはファイルを読み取り、プロジェクトの概要を返します。 ここまではファイルの変更を伴わない読み取り専用の操作です。
次に、簡単な変更を依頼してみます。
add a hello world function to the main file
Claude Codeは対象ファイルを見つけ、変更内容を提示し、承認を求めたうえで編集します。
承認を求めるかどうかは権限モードによって変わり、標準モードでは変更のたびに承認を求めます。
Shift+Tabを押すと権限モードを切り替えられ、acceptEditsは作業ディレクトリ内のファイル編集を自動承認し、planは変更を提案するだけで実行しません。
同じ端末でClaude.aiの個人契約にログインしたままANTHROPIC_API_KEY環境変数も設定していると、公式ドキュメントによれば設定済みのAPIキーが優先され、無効化されたAPIキーが原因で認証エラーになることがあります。
/statusを実行すると、現在どちらの認証方法が使われているかを確認できます。
Claude全体のプラン差は、Claudeの料金プラン比較で確認できます。
権限はdeny、ask、allowの順に評価される
Claude Codeの権限ルールは、/permissionsで確認・編集できます。
| 設定 | 効果 |
|---|---|
| allow | 指定したツールを承認なしで使えるようにする |
| ask | 指定したツールを使うたびに確認を求める |
| deny | 指定したツールの利用を防ぐ |
公式ドキュメントによると、ルールはdeny、ask、allowの順で評価され、その順序で最初に一致した結果が採用されます。
ルールの詳しさは評価順序に影響しません。
Bash(aws *)のような広いdenyルールがあれば、より狭いBash(aws s3 ls)のようなallowルールと一致していても、そのdenyが優先されます。
権限モードには、標準モードのほかに、ファイル編集と一部のファイルシステムコマンドを自動承認するacceptEdits、変更を提案するだけのplan、背景の安全確認を伴って自動承認するautoなどがあります。
bypassPermissionsモードは、明示的なaskルールなどを除いてほとんどの確認をスキップします。
公式ドキュメントは、bypassPermissionsをコンテナやVMなど、問題が起きても外へ影響しない隔離環境だけで使うよう案内しています。
指示ファイル(CLAUDE.mdなど)へ「秘密を読まない」と書くだけでは、権限の境界にはなりません。 権限ルールはClaude Code自体が強制するものであり、プロンプトやCLAUDE.mdの指示は、Claudeが何を試みるかを形作るだけです。 より強いOSレベルの制御が必要な場合は、サンドボックス機能でBashコマンドが届くファイルとネットワークも制限できます。
入力データ、外部連携、ログの共通方針は、生成AIのセキュリティリスクと対策で整理できます。
料金は契約方法によって仕組みが違う
Claude Codeの料金体系は、契約方法によって仕組みが異なります。
Claude Pro、Max、Team、Enterpriseのプランでは、Claude Codeの利用は契約に含まれる利用枠の中でまかなわれます。 Team、Enterpriseでは、この利用枠はメンバーごとの席単位の割り当てとして管理され、Claude chatやCoworkとも共有されます。 無料のClaude.aiプランにはClaude Codeが含まれません。 Anthropic Consoleを使う場合や、Amazon Bedrock、Google CloudのAgent Platform、Microsoft Foundryなどのクラウドプロバイダー経由で使う場合は、トークン量に応じた従量課金になります。 最新の価格と含まれる利用量は、Claudeの料金ページで確認してください。
公式の費用管理ページによると、エンタープライズ導入全体の平均コストは開発者1人あたり1日約13ドル、1か月あたり150ドルから250ドルで、利用者の90%は1日あたりのコストが30ドル未満に収まっています。 実際のコストはモデルの選択、コードベースの規模、複数インスタンスの同時実行など利用状況によって大きく変わります。
セッション内では/usageコマンドで、そのセッションのAPIトークン使用量と概算コストを確認できます。
ただし公式ドキュメントによると、この概算コストはAPI利用者向けの数字であり、Claude MaxやProの契約者は利用量が契約に含まれているため、直接の請求とは結びつきません。
契約者は同じ画面で、プランの利用量バーや利用実績を確認できます。
Anthropic Consoleで初めてログインすると、Claude Code専用のワークスペースが自動で作成され、組織単位でのコスト管理に使えます。
組織で複数人がClaude Codeを使う場合、契約方法が混在していると、開発者ごとに認証した方法に応じて課金の扱いが変わります。